映画『アトミック・ブロンド』観る前に!実在したMI6の女性スパイとは?主人公の真の格好よさとは?
こんにちは! Moekaです。
10月20日(金)から公開の映画
『ATOMIC BLONDE(アトミック・ブロンド)』。試写会に応募したら当選して、お先に観てまいりました!最近はマスコミ試写に行かせて頂くことが多かったんですけど、今回は自分の応募で。友達とも一緒に行けたし、当たって嬉しかった〜。
『アトミック・ブロンド』監督はキアヌ・リーヴス無双アクション『ジョン・ウィック』の共同監督であり、そして『デッド・プール』の続編に抜擢されたデヴィッド・リーチ。
主演はもちろん我らがシャーリーズ・セロン様💕
共演は『裏切りのサーカス』の小賢しいおじさんことトビー・ジョーンズ、もう坊主が定着してしまったジェームズ・マカヴォイ、『キングスマン』のガゼルちゃんことソフィア・ブテラ、そしてジョン・グッドマン、ペニーワイズになる前のビル・スカルスガルドくんなどなどの豪華キャストです。
今回はネタバレ無しで、映画『アトミック・ブロンド』のご紹介、好きだったところ、実在した女スパイについて、往年のスパイ作品のオマージュなどを書いていきたいと思います。
・『アトミック・ブロンド』あらすじ
舞台は1989年、東西冷戦末期。MI6の凄腕エージェント、ロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)がベルリンから帰国し、主任のグレイ(トビー・ジョーンズ)とCIA主任のカーツフェルド(ジョン・グッドマン)に任務を報告するところから物語は始まります。
彼女の任務は、“世界情勢に多大な影響を及ぼす極秘情報が記載されたリスト”をとりかえすというもの。ロレーンはベルリンに潜入中のMI6エージェント、デヴィッド・パーシヴァル(マカヴォイ)とタッグを組み任務を遂行していきます。彼女にはリスト紛失に携わった二重スパイ(もぐらってやつですね)“サッチェル”を見つけ出すというミッションもありました。ソ連のKGB、フランスのDGSEスパイ、デルフィーヌ(ソフィア・ブテラ)...リストをめぐってヨーロッパ各地からスパイが大集結。ロレーンはリストを記憶する男、スパイグラス(エディ・マーサン)を無事西側に逃すことができるのか?裏切り者は誰なのか?といったストーリーです。
・とりあえず、感想(笑)
えっとですね、最近ジョン・ル・カレ御大の重くてリアルなスパイ小説を読みすぎたせいか、「めっちゃ娯楽作品や」という印象でした。笑 決して悪い意味ではないですよ!でも、
ロレーンはベルリンでホテルに泊まるんですけどその部屋がまあクラブみたいで。笑 本当のスパイって公務員さんみたいな感じで、別に華やかな生活を送っているわけではないらしいんです。スマイリーシリーズのキャラクターたちも、あんまりお金があるイメージはありません。笑 だから「こんなとこ泊まれんのかい!」っていうつっこみどころが...笑
でもセロン姐さん本当に美しくて、長いおみ足から繰り出される蹴りやらなんやらがまあ格好いい。ソフィア・ブテラもならぶとまるで少女のようにかわいい。笑 マカヴォイとの身長差も...笑 そんな中でロレーンに協力する“なんでも屋”的ポジションの青年、メルケルを演じたビル・スカルスガルドくんといったら!
セロン姐さんは177㎝。スカルスガルドくんは192㎝だそうです!『IT』で新ペニーワイズを演じる彼ですが、『アトミック・ブロンド』では最高に格好いいお姿を拝見することができました。いつか本格的にスパイアクションをするところをみてみたいな!
でもどうせなら本当のスパイが使っていた道具とか、『キングスマン』みたいにわくわくするスパイグッズもたくさん出てきてほしかったな...例えばこういうもの。
これは口紅型の4.5mm口径のピストルなんですよ。ターゲットにむけて“死のキス”を発射する、というわけです。映画よりも映画のようというか、すごいですよね。せっかく音楽もノリノリな娯楽映画なので、もうちょっとこんな武器が出てきたらな、というわがまま。笑
・“女”である以前に“いちスパイ”
次は『アトミック・ブロンド』の好きだったところ。
いまの時代、今年はとくに“女性の社会進出、自立”だったり“新しい女性像”が映画のなかでもたくさん描かれていると思います。『モアナと伝説の海』『ワンダーウーマン』『ドリーム』、そしてつい最近トロント国際映画祭で絶賛された『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』。この『アトミック・ブロンド』も“女性版ジェームズ・ボンドだ”って言われたりだとか、“強い女が戦う”みたいな、ちょっとそんな空気を感じさせる映画ですよね。(うまいこと言えない)
でもこの主人公のロレーン・ブロートンは、“女”であるまえにとにかく“いちスパイ”なんですよ。
ロレーンは本当に美しいですし、スパイらしくちょっと愛情を利用したり、ハニートラップを仕掛け...なんていうシーンもある。でも「あんたたち男より私のが凄腕なのよ」とか、「女だからどうこう」とか絶対言わないんですね。終始クール。いちスパイとして、ただただ“任務を遂行する”徹底するんです。この作品では煙草を吸うシーンがたくさん登場します(みなさん吸いまくってます)。パーシヴァルが吸う。いれかわるようにロレーンも吸う。煙草を吸う量も一緒。お互いに同じスパイ同士として戦う。そこがなんというか...格好よかったです。
終盤にアクションシーンがあって、ロレーンはこのとおりボロッボロになるんです。笑 こんなに?まじで?って思うぐらいお互いボコボコに殴りあうわ殺しあうわ。んで、そのアクションシーンもくどいくらい長い。でも男たちと同じようにやられ、同じように戦いあう、こっちが「痛い痛い」ってなるぐらいの迫力のアクションシーンが“平等に戦いあう”っていうことを感じさせました。シャーリーズ・セロンが『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で演じたフェリオサも思い出させましたね。
「私はスパイ、任務をこなすこと、それが使命。」多くを語らない彼女でしたが、そのストイックな姿勢に惚れ惚れしれしまいました。
・なんか見たことある、このシーン!
劇中で「あ、これあの映画のやつ...?」って思った、オマージュ!ひとつは『007』第1作、『ドクター・ノオ』。空港のシーンのオマージュかなと思うところがありました。
ロレーンの任務に、機密リストを記憶している男スパイグラスを東ベルリンから西ベルリンに逃す、というものがあるんですけれど。“記憶している男”で思い出すスパイ映画は、やっぱりアルフレッド・ヒッチコックの『三十九夜』。この映画でも全てを記憶する男“メモリーマン”が登場しますね。
日本の忍者たちは、大事な情報はなんと頭に刺青として彫ったらしいですよ。で髪の毛を生やしてみえなくして、見せる時に髪の毛を剃る...といったことをしていたらしいです。笑
・実在したMI6の女スパイ
ロレーンのように実際にMI6で活躍した、美しい女性スパイがいるようです。彼女の名前は、ベティ・パック。
めっちゃくちゃ綺麗なこの人、ベティ・パックは第二次世界大戦中にMI6のエージェントとして大活躍したそう。もともとアメリカ生まれの彼女ですが、“イギリスがなかなか入手することのできなかったドイツの暗号機を、ポーランドがすでに解読している”などの重大機密をハニートラップで暴き出したようです。フランス大使館の男性と恋人同士になり、ペアになって任務を行う...なんていうまるで映画のような人生を送ったのだとか。その男性、チャールズ・ブッシュとは本当に恋におちて結婚したらしいので、どこまでも映画みたいですよね。
ロレーンと深い関係になるジョゼフィーヌもフランス人でしたし、もしかしたらベティ・パックがモデルになっているのかな?
いつかもし映画を作れるようになったら、絶対女性のスパイ作品は手がけてみたい...笑 というわけで『アトミック・ブロンド』でした!(早く『キングスマン : ゴールデン・サークル』が観たい。)