Bande à pierrot

ティム・バートン、テネシー・ウィリアムズ、アレハンドロ・ホドロフスキー。

【感想と気分】キングスマン『カントリー・ロード』帰る場所があるということは

今日(2018,1,6)待ちに待ったキングスマン : ゴールデン・サークル』を観てきた。どうやら賛否...というか好き嫌いは別れているようだけれどもめちゃくちゃ好きだった。キャッチコピー通り秒でアガってずっとアガり続けてた。笑 前回よりかなりマシュー・ヴォーンの趣味性癖が全開、マシュヴォンが自分についてくる人を選別するための映画なの?ヴァレンタインかよ!っと突っ込みたくなる変態描写は多かったものの、普通にうるっとしてしまった...だって序盤からカントリー・ロードが流れるんだもん。

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John Denver(ジョン・デンバー)のカントリー・ロードと聞くと、私は宮崎駿監督の『耳をすませばも思い出す。主人公の雫ちゃんが、『カントリー・ロード』を和訳するんだけれども、その日本語版の歌詞は本家と全然違う。笑

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だってJohn Denver『Take me home,Country Roads』の歌詞和訳は

 

楽園のごときウェストバージニア
ブルーリッジ山脈 シェナンドー川
そこにあるのは歴史多き生命 それは木々よりも古く
山々より若く そよ風のように広がっていく

カントリー・ロード 僕を家まで連れてってくれ
僕のいるべきあの土地へ
ウェストバージニア 母のごとき山よ
僕を家まで連れてってくれ カントリー・ロード

どの記憶を辿っても 彼女のまわりに人は集い
鉱夫の妻は 青き大海原を知らない
暗闇と埃だけが その空を描き出し
月灯りの淡い余韻が 僕の瞳に涙を落とす

朝のひと時には 彼女の声を聴く僕と 僕を呼ぶ彼女がいる 
ラジオが僕に気付かせる 遠く離れた故郷を
あの道へ車を走らせるのは それに気付いたから
昨日家へ帰れば良かったと そうさ 昨日のうちに…

カントリー・ロード 僕を家まで連れてってくれ
僕のいるべきあの土地へ
ウェストバージニア 母のごとき山よ
僕を家まで連れてってくれ カントリー・ロード

 

とまあ「故郷へ連れて帰ってくれ、故郷に帰りたい」というノスタルジーな内容。それに比べて『耳をすませば』の方は

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カントリー・ロード 
この道 ずっとゆけば
あの街に つづいてる
気がする カントリー・ロード

ひとりぼっち おそれずに 
生きようと 夢見てた
さみしさ 押し込めて 
強い自分を 守っていこう

カントリー・ロード 
この道 ずっとゆけば
あの街に つづいてる気がする

カントリー・ロード

歩き疲れ たたずむと
浮かんで来る 故郷の街
丘をまく 坂の道 
そんな僕を 叱っている

カントリー・ロード 
この道 ずっとゆけば
あの街に つづいてる気がする

カントリー・ロード

どんな挫けそうな時だって 
決して 涙は見せないで
心なしか 歩調が速くなっていく
思い出 消すため

カントリー・ロード 
この道 故郷へつづいても
僕は 行かないさ
行けない カントリー・ロード
カントリー・ロード
明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない
さよなら カントリー・ロード

 

 

「故郷へ続いていても僕はいかない」とそこから全然違う。『耳をすませば』の内容を考えると、夢を追いかけるためにこの道を進む、夢を叶えるまでは故郷に帰らない、でもあの街=同じように夢を叶えようと奮闘しているあの人の元へ続いている(映画だと雫にとっては天沢聖司くんかな?)、続いていて欲しいという意味なのだと思う。

 

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人と昨日、“帰る場所があるというのは、会いたい人がいるということだよね”という話をした。場所=大切な人なんだよね、と。故郷を懐かしむ、会いたいと強く願う人がいることも、違う道を進んでいても、同じだけの熱量を持っていつか一つの道につながればいいと思う人がいることもどちらも素敵なことだと思う。私は今まだ故郷を出ていないから(笑)『耳をすませば』の雫ちゃんの気持ちに共感するけれども、故郷に帰りたいって思う時もくるんだろうか。それは何年後になるんだろう。

 

キングスマン : ゴールデン・サークル』、『カントリー・ロード』を思い出させてくれてありがとう💕 また映画の感想についてはゆっくり書きたいなと思います!