Bande à pierrot

ティム・バートン、テネシー・ウィリアムズ、アレハンドロ・ホドロフスキー。

【日記】恋愛についてちょっと考えてみようかと

先日友人と「例えば全くその意味を持たない言葉でも、話している2人の間では別の意味を持つことがあるかもしれないよね」という話をした。つまり、何気ない「おはようございます」という言葉でも、場合によっては「愛している」という意味を持つかもしれない、ということ。確かに「殺してやりたい」なんていう物騒な言葉でも実は裏には「愛してる」という意味が隠れていることは、映画や小説でよくある。

 

おとといぐらいに久しぶりにラブコメディを観た。個人的にコメディもミュージカルも比較的に苦手なのだが、ジャック・ニコルソンが出演しているということで前から気になっていたラブコメディだった。タイトルは『恋愛小説家(1997)』。

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これは恋愛小説はかけるものの実生活では愛も人情も知らない(しかも極度の潔癖)偏屈な男が、隣人でゲイの画家や行きつけの店のウエイトレスの女性と交流するうちに人並みの愛情を知っていくという物語だ。

主人公とヘレン・ハント演じるヒロインが少し洒落たレストランに出かけるシーンがある。ドレスアップしているヒロイン。主人公は内心素敵だと思いつつ、いつものへそ曲がりな性格が災いして「女はネグリジェみたいなの着ている」だの可愛くない台詞を吐いてしまう。それに対してヒロインは「ひどいわ!ほら、私を喜ばせる台詞を言いなさいよ」と主人公に迫ってみせる。

そうするとニコルソン演じる主人公はこう言うのだ。

「いい人になりたいと思ったよ」

 

 

恋愛映画は「愛している」という言葉を様々な言葉で言い換えたり表現したりしているものだと思う。「好きだ」とすぐ言ってしまってはそこで終わっちゃうし。笑 『恋愛小説家』を観て、一対一でお互いの概念を共有しあったり自分の人格を知ってもらううちに、2人だけの“言語”が成立していくというのは良いものだなあと改めて思った。

 

周りくどく前置きしたものの、今日は2017年最後の日。何かしら文章を書きたいと思ったんだけれど最近は新作の映画を観ていない。だから今回も(最近こういうブログが多いけれど)記録のつもりで恋愛のことでも書いてみようと思ってる。笑 

 

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恋愛の形はどうであるとか愛情は何であるとかその完璧な答えを知っている人なんているんだろうか。「いろんな形があって人それぞれだよ」確かに「人による」というのは間違っていないと思うけれども、それじゃ議論は進まない。笑 

私だって正解はわからないけれど22歳の今、ちょっとばかりはわかったことがある(と思っている)。一つは恋愛は人に言うことでもない、愛情は男と女の間にだけ芽生えるものじゃないから彼氏や彼女なんていう名称もきっといらない、ただ2人が2人にしかわからない関係でいればいい、と言うこと。

たまに記事で「こんな彼氏はどうすればいいのか」「こんなことができない彼女はダメ」なんて言うのを見かける。2人が2人だけで納得していればいいのに、何も知らない第3者の意見が介入してしまっては、その世界は壊れてしまう。誰のために恋愛しているわけじゃないのに。

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あとはいろいろと不確かなことが多い中で、確かであり続けるようにお互いに努力すること。目に見えないもの(それが愛なのか?)を信じること。サンタさんがいるかいないかわからなくてもクリスマスにはサンタさんがいると言うように、信じること。そっちの方が絶対に幸せなのだと思う。変わっていく中でその人と自分を信じ続けること。

 

あとは何だろう。理解できていたことを白紙に戻すことか。理解することをあえてしないという選択をすることなのか。できるかできないかと言うことと選択肢がある状態で、それを選ぶか選ばないかということは違うから。それは恋愛だけじゃなくて、大人になるという途中でこういうことをするというのはあるものなのか。

 

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「苦痛のない愛はないが愛のない人生は無だ」とかそんな台詞、聞いたことがある。映画のラブストーリーのような恋愛はそうそうないだろうが、ラブストーリー以外のような恋愛はあるかもしれない。自分以上に自分のことを知っている人に出会えるかもしれない。何からしくなろうとしなくても、その人と会話することでより自分になれる、そんな人にも出会うかもしれない。免許を持っていても免許を捨てたくなるような人に出会うかもしれない。笑 来年の今頃か再来年の今頃、もう一回このブログを読み直そう...2017年、毎年通り映画と本にたくさんの愛情と時間をつぎ込んだ私は、恋愛に関してはこんなこと思っていたんだよって。笑